ブログ 大仏トンネルタイトル
File.088 
大仏トンネル1 大仏トンネル2
鎌倉大仏がある高徳院から常盤へ抜ける道の途中にあるのが、今回紹介する大仏トンネルです!
以前は煉瓦造りで味のあるトンネルでしたが、数年前の拡幅工事で現在の様な姿へと変わりました・・・
六会コンクリートの偽装生コン事件で工期が延びて、結構長い事片側交互通行だったのが記憶に新しいです・・・
公共事業にJIS(日本工業規格)に合わないコンクリートが使われてたってのは問題ですよねぇ・・・

トンネルの手前右側にはこの新道が出来た事により、その役割を終えた鎌倉七口のひとつ大仏切通へと続く階段があります・・・短い切通ですが、結構野趣溢れる道となっています・・・
大仏トンネル3 大仏トンネル4
『大仏隧道』と書かれています・・・大仏様のレリーフとかがあればいいのになぁって思うんですけどねぇ・・・
ちょっと味気無い感じがします・・・まぁ、鎌倉も財政難ですからね(笑)
大仏トンネル5 大仏トンネル6
トンネル手前の分離帯の所には煉瓦の塊の様な物があります・・・恐らく以前の大仏トンネルの遺物でしょう・・・
近付いて確認してみると、やはりそーですね・・・以前の大仏トンネルの壁面の一部のようです・・・
置き忘れとは考え難いですし、記念として残してあるんでしょうね・・・
この道を車で通過するだけの方々は、こんな物には気付いてもいないのではないでしょうか?
大仏トンネル7 大仏トンネル8
煉瓦には漢数字と桜のマークが刻印されていますが何なんでしょうコレ?・・・あ、取れちゃったぁ~(*_*;
ちょっと触ったらボロボロと・・・かなり劣化している感じですね!
それにしてもこの桜のマークは何なんでしょうねぇ?・・・答えはすぐ近くにありました!
大仏トンネル9 大仏トンネル10
トンネルの入口にかっちょイイ銅板プレートが2枚と煉瓦が1つ設置されています!
煉瓦にはやはり桜のマークが刻印されています・・・いかにもMade In Japanな感じがしますね・・・
銅板プレートを見てみましょう!・・・読めば何か分かるでしょう!
大仏トンネル11 大仏トンネル12
大仏トンネル The Daibutu Tunnel 2009年3月 神奈川県県土整備部
延長L=129.5m 巾W=7.0m 高さH=4.5m 施行:大成・都特定建設工事共同企業体

解説
鎌倉切通しの一つである大仏坂切通しに代わる新道として、明治40年頃には素掘りの隧道が掘られ、大正10年に、煉瓦積み覆工が行なわれました。
昭和32年には、藤沢方面の通行に供するため、コンクリート張りの新大仏隧道が(南側)が開通しました。
平成4年には、坑門を坑火石にするなどの修景工事が行われ、平成21年には隧道拡幅工事を行い、築造当初の煉瓦覆工からコンクリート覆工に改めています。

(煉瓦について)
坑口両脇にピラスターを配した標準的な大正期の煉瓦隧道でした。工事に使用された煉瓦は、小菅集治監(現東京拘置所)で造られた煉瓦で、桜の刻印が押されています。

なるほど、この煉瓦にはそーいった経緯があったんですね・・・桜のマークは受刑者達が造ったという証だったとは・・・
小菅集治監(小菅刑務所)は明治12(1879)、葛飾区小菅に設置された様ですが、煉瓦工場を買い上げて受刑者達に煉瓦を造らせていたそーです!・・・この桜印の煉瓦は結構至る所で使われているみたいですね・・・
その辺の古そうな煉瓦を崩したら、桜の刻印が見つかるかも知れませんよ!
横須賀の海軍施設なんかいっぱい使われてそーですね!

東京拘置所は元々は巣鴨にあったらしいんですが、大戦後にGHQに接収され巣鴨プリズンとなった為、小菅刑務所と同居する形になり、戦犯解放後には再び巣鴨に復元されたんだそーです・・・
その後、1971年に小菅刑務所が栃木県に移転し、東京拘置所はまたまた小菅に移されました・・・
どーやらサンシャインシティー建設の為に移転させられた様です・・・
A級戦犯東條英樹らが処刑された場所に現在はサンシャインシティーがあるわけです!
そー考えると、『サンシャイン』って名前から旭日旗を連想してしまうのは自分だけでしょうか?
日本万歳!・・・考え過ぎかな!?(笑)

刑務所の作業報奨金ってどれくらい貰えるのか知っていますか?・・・法務省のサイト覗いてみたんですけど、平成23年度予算における作業報奨金の1人1月当たりの平均計算額は約¥4.700だったそーです!
あくまで平均であって、新人受刑者は時給に換算すると¥6くらいらしいです・・・¥6ってマジかよ!?
うまい棒1本買うのに2時間働かないとダメなのか・・・厳しいなぁ(笑)

刑務所内に購買があって、稼いだ金はそこで自由に使えるらしいですが、価格がえらい高いらしいです!
刑務作業でダイソーの商品とか扱っているのに、逆に安い商品は購入出来ない仕組みの様ですね・・・
入札とかあるのかなぁ?・・・完全に業者と癒着している様な気がしますね(笑)
特定の業者だけと取引を続けているからそー思われる訳で、それなら刑務所で必要になる日常品とかその他モロモロの品物は刑務作業で作るシステムにすればいいのに・・・しるこサンドなんか金払ってまで食べたくないですよ(笑)

それにしても作業報奨金がちょっと少な過ぎやしないでしょうか?
公務員の多過ぎる給料を減らして、その分を受刑者達に上乗せしてあげた方が良いのでは?
懲役って事を考えると受刑者に対して金を出す必要は無いっていう考え方もありますが、彼等にも一応人権はあるでしょうし、最低賃金とまではいわなくても時給¥100くらいは払ってやってもいい気がします・・・

ホリエモンみたいな金のある輩はいいでしょうけど、果たして出所後に社会復帰出来るだけの金は貯まるんでしょうか?
援助してくれる身内や友人がいるとも限りませんし、前科者を快く雇ってくれる企業なんて無いでしょう・・・
まぁ、バカ正直に履歴書に前科を記載する様な輩もいないでしょーけどね(笑)
その上に金も無いなんて厳し過ぎるでしょ!?
結果として、また犯罪に手を染めるしかなくなってしまうパターンもあると思います!
今月から消費税が8%になり、ますます厳しい状況になるのでは?

でも刑務所の食事は自分が小学校の時に食べていた給食より断然美味そうですね・・・
コッペパン不味かったなぁ・・・なんであんなの食わされてたんだろ?・・・冷凍ミカンとか意味分からないです(笑)
大仏トンネル13 あ、ちなみにトンネル内部はこんな感じです・・・やはり大仏様を連想させる様な物は何ひとつありません!
導水用のタイルが貼られているだけ・・・

まぁ、壁に絵とかが描かれていたら運転手が気を取られて事故を誘発してしまう可能性が無いともいえませんし、シンプルなのがいいんですかね?
でも、せっかく鎌倉の代名詞的存在である『大仏』を冠したトンネルですからねぇ・・・
何か他との差別化を図るアクセントが欲しかったなぁ・・・もっとアピールして欲しい気もします・・・
先程の分離帯に大仏像とか置いてみたら雰囲気出ると思うんですけどねぇ・・・何か勿体ないなぁ・・・
『ようこそ鎌倉へ!』・・・みたいな奴欲しいなぁ・・・やっぱ金無いのかな?(笑)
大仏トンネル14 反対側の出口にも同じ様に銅板プレートと煉瓦、そして分離帯には煉瓦の塊がありました・・・
やっぱ味気ないですね・・・

コチラ側には是非とも大仏モチーフの何かが欲しいです!
『大仏行くぜぇーー!いざ鎌倉!』・・・って気分を高揚させてくれる何かがあった方がいいでしょ!

格安で受刑者に造らせたらどーだろう?
でも何だかんだいって矯正協会とかが搾取するんだろうし、支払う金額は普通の業者に頼むのと変わらなくなりそーですね・・・そもそも請け負ってくれないか(笑)・・・特定の業者としか取引しないみたいだしなぁ・・・

鎌倉市も野村総合研究所跡地とか使い道無いなら刑務所にしちゃえばいいのに・・・
そして豊島屋を買い上げて鳩サブレー作らせればいい・・・しるこサンドより断然美味いでしょ!(笑)

現在、大仏切通へはトンネル手前右側にある階段を上って行きますが、新道(トンネル)が出来る前は左側から坂を上る様な感じだったと聞きます・・・
大仏トンネル横の稲荷1 大仏トンネル横の稲荷2
当時の道筋かどーかは知りませんが、現在も新道のすぐ左側に細い道があります!
大仏トンネル横の稲荷3 大仏トンネル横の稲荷4
道のドン詰まりには稲荷社が建っています・・・かつてはこの先にも道が続き、現在の新道を横切る感じで常盤へと繋がっていたんでしょうか?
大仏トンネル横の稲荷5 大仏トンネル横の稲荷6
稲荷社には五輪塔の残骸もありました・・・稲荷社に五輪塔?・・・ちょっと違和感を感じますが、周囲にはやぐららしき物が数基ありましたから恐らくそこに安置されていた物でしょうね・・・

受刑者が造った煉瓦を使ったトンネル・・・そして新たに拡幅工事を行った六会コンクリートも建築基準法違反とは・・・
大仏トンネルは、よくよく犯罪者と縁のある物件の様ですね(笑)

おしまい
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