ブログ 秋葉大権現タイトル
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昔から秋葉信仰の中心となって来たのは、静岡の秋葉山にある秋葉寺(しゅうようじ)です・・・
この寺はもともと『大登山』という山号でしたが、明治以降『秋葉山』と改められました・・・
遠州秋葉山は信仰を集め、秋葉権現を祀る秋葉社が古くから山頂に建てられていたそうです・・・
そして中世の頃、観音・地蔵信仰が招致され、秋葉社の別当として秋葉寺が建てられたといいます!

そしてココでも彼が出て来ます・・・誰かって?・・・行基しかいないでしょう(笑)

享保2年(1717)の【秋葉山略縁起】によると、開創は行基との事です・・・
ホントにもぉ・・・行基の名は荒らし行為にしか思えませんね!・・・炎上しますよ(笑)
殆んどのケースが信じ難いです・・・学者達も苦笑いですね・・・

秋葉山はそれ自体が御神体とされ、後年、秋葉社の前立てとして三尺坊を祀るようになり、秋葉三尺坊大権現として世間に知られるようになりました・・・

武田信玄の焼き討ちにより諸堂が焼失した様ですが、徳川家康の密使であった加納坊光幡らによって再建!

現在は曹洞宗の寺ですが、その経緯は以下の通り・・・
寛永2年(1625)、蘆月厳秀が住持の時に秋葉山で内部対立抗争が起き、厳秀は曹洞宗の可睡斎に、反対勢力は当山派修験の二諦坊に助力を仰ぎました・・・
そして、秋葉寺は禅宗なのか修験なのかという裁定を受ける事になります!

判決は・・・徳川家康の判物を所持していたお陰で厳秀の勝訴となり、秋葉寺は曹洞宗可睡斎の末寺となりましたとさ!

貞享の秋葉祭り(1685)以降、秋葉三尺坊大権現は火伏せの神として広く世に知られるようになり、各地に秋葉講が結成され、安永7年(1778)には後桃園天皇の勅願所となりました・・・
近世の伊勢参りの道中記には、東海道から秋葉山、鳳来山を経て豊川稲荷を参拝する事例が多く見られる様です!

慶応4年(1868)、神仏分離令・社僧復飾の布達が出され、秋葉山は寺なのか神社なのかの詮議が行われましたが、前年に神階正一位を朝廷から受けていた事により、明治5年(1872)、教部省は『秋葉大権現は秋葉神社と称すべし!』と決定し、浜松県は秋葉山の神仏分離を命じました・・・

翌年、秋葉寺は無檀無住を理由に廃寺となり、秋葉寺の仏像仏具などは可睡斎に引き渡されます・・・
しかし、関係者の尽力により再興が認められ、明治16年、秋葉山8合目杉平に寺が再建されました!

これ以降、秋葉信仰の中心は秋葉寺・可睡斎・秋葉神社(本宮秋葉神社)の3つに別れ、現在に至っています!
(参照:日本の神仏の辞典、税込¥26.250)←この本は買いです!説明が凄く分かり易いっす!

秋葉信仰について簡単に説明させて頂きました・・・ではそろそろ秋葉山へ行きましょう!
光明寺総門 光明寺の立札
え~・・・やって来ましたよぉ~いつものボロチャリで・・・静岡県浜松市まで!・・・超疲れましたよぉ!
なんちゃって(笑)・・・チャリで浜松までなんて無理ッスよ・・・鎌倉市材木座の光明寺です!

『一般車進入禁止』という立札の意味が良く分かりません?・・・参詣者用の駐車場ありますし、普通に入れます!
トイレ建築中 光明寺山門
相変わらずデカイ山門だなぁ・・・何かトイレを新しく建てている様でした・・・この寺は駐車場広いし無料です!
タクシーや営業車の休憩場所としてよく利用されています(笑)
観光客の中にはココに停めて他を巡るという不逞の輩が結構います・・・まぁ、今日は平日だからいいか・・・
光明寺のネコ ホントいつ来てもネコがいる寺です・・・
でもコイツはあんま見かけた事ないなぁ・・・
いつもは尻尾の短い茶トラが寄って来るんですけど、今日はどっかに遊びに行ってるのかな?

この寺は予約すれば精進料理を頂く事が出来ます!
お寺で精進料理なんて雰囲気あっていいですねぇ・・・

でも出来ればビールと焼肉の方がいいかな・・・
今どき、酒も四足もNGなんてストイックな坊さんはいないでしょうに?
何だか単に光明寺にお参りに来たみたいになってますけど、目的地は別にありますよ!・・・通り道なだけです!
真の目的地は秋葉大権現です!・・・裏山の頂にあります・・・一応案内図を見てみましょう!
光明寺案内図
赤枠で囲ったトコロにあります!・・・つーか、いつの間にか案内図新しくなった?・・・知らなかったよぉ・・・
まぁ、何度も来て境内図が頭に入ってる寺では、来る度にイチイチ見ないですからね・・・
取り敢えず、以前あった物と比較してみましょう(笑)
光明寺案内図2
コチラには『秋葉山大権現』と表記されていました・・・
でもこの案内図・・・前々から思っていたんですけど、ちょっと変ですよね?
三尊五祖の庭の裏から良忠の墓まで一直線に道が描かれていますけど、そんな道は無かとですよ!
それに景勝50選の碑が良忠の墓入口よりも左側にありますけど、実際は右側です!

この案内図は大分前に作られた物で、当時は道があり、現在とは石碑の位置も違ったって事なんでしょうか?
光明寺本堂 地蔵堂
まぁ、細かい事は置いといて先へ進みましょう!・・・取り敢えず門を潜って来たので一応本堂で手を合わせます・・・
そして延命・網引地蔵の前を通り、三尊五祖の庭の外周を回る様に進みます・・・ん?・・・何じゃ?
延命網引地蔵 延命網引地蔵2
白毫が!・・・てーか、ビー玉!?・・・これ絶対にイタズラでしょ?・・・誰だよ罰当たりな事してんのは!
確かに元々は水晶か何かが嵌ってたと思いますけど、ビー玉はないでしょ!・・・しかも青って(笑)
やばいでしょコレ・・・寺の人は気付いてないのかな?
秋葉大権現への道 ちょっと衝撃的な物を見せられてしまいましたが、先に進みましょう・・・意外とお地蔵様は気に入ってたりして?

生垣の向こう側は材木座幼稚園です!
園児達が大声を出し元気に走り回っていました・・・
結構アクティブな子供が多い幼稚園だなぁ・・・
まぁ、元気なのはいい事です!

1日だけ幼稚園児に戻りたいなぁ・・・
昼寝してぇ~なぁ~・・・羨ましい・・・この幼稚園は蓮乗院が経営してんのかな?
反対側の千手院も明治の頃は桑場学校と呼ばれて、近所の子供達が通ってたらしいし、今も昔も寺は学びの場なんですねぇ・・・自分の通ってた幼稚園もお寺が経営してました・・・
防空壕 防空壕2
角を曲がって進んで行くと、右側は崖になっていて防空壕の様な物が残されていました・・・
中には石材、石塔、石仏・・・何でもござれ状態です・・・資材置き場として利用しているんでしょうか?
お寺でこーゆー使い方しているのは、あまり見た事ないですね・・・
秋葉大権現への道2 神明社
緩やかな登り坂が続きます・・・道の左側には石塔や石仏が並んでいました・・・
更に進むと左側に神明社があります・・・案内図に『天照大神宮』と書かれていましたね・・・
天照大神、春日大明神、八幡大菩薩の三神を祀っているそうです!
秋葉大権現への道3 秋葉大権現への道4
階段を登ると、アスファルト舗装された道に出ます!・・・右へ行けば良忠、経時の墓・・・そしてかながわの景勝50選のひとつ『光明寺裏山の展望』があります!・・・ちなみに木が邪魔で展望は望めません・・・コチラを参照して下さい!

ココは真っ直ぐ進みましょう!
秋葉大権現への道5 秋葉大権現への道6
『この先行き止まり』とありますが、気にせずに進みましょう・・・道の右側には天照山鍛錬場の鬼瓦が並びます・・・
軍刀とかを造っていた所です・・・
秋葉大権現参道 秋葉大権現参道の石仏
そして道の突き当りには石鳥居が・・・ココからは山道を登って行きます・・・
途中には石仏が沢山置かれているので、チェックしながら歩いていると意外と飽きません・・・
秋葉大権現参道2 秋葉大権現参道3
こんな感じの道を1時間ほど上って行くと・・・
秋葉大権現参道4 秋葉大権現参道5
右側に獣道っぽい分岐があります・・・これは取り敢えず放っといて、前に目を向けると石鳥居が見えます!
秋葉大権現参道6 秋葉大権現参道7
コレを潜れば山頂に到着であります!・・・いやぁ~疲れました・・・
あ、ちなみに1時間というのは嘘で、下の鳥居からココまでは、走れば1分くらいで着いちゃいますよ(笑)

自分が数えた限りでは、参道の石仏は18体あり、いずれも江戸期の物でした・・・
手水舎 秋葉大権現
枯れた手水舎があり、その奥に秋葉大権現が鎮座しています!・・・って木がっ!
秋葉大権現2 秋葉大権現3
ポッキリと折れてぶっ倒れてます!・・・危なかったですね・・・あともうちょいズレてたら社が破壊されてましたよ・・・
ココは光明寺が管理してるのかな?・・・それとも秋葉講が完全に独立して管理してるのかな?
何にしてもこのままじゃぁマズイなぁ・・・後で一応光明寺に報告して置くとするか・・・
秋葉大権現4 秋葉大権現裏の自転車
何となく社の裏側へ回ってみたら、何と自転車と空気入れが!・・・何で!?
意味が分からないっす(笑)・・・あの階段を担いできたんでしょうか?・・・何の為に?
どーしてもこの平場で自転車に乗ってみたかったんでしょうか?・・・暇なヤツもいたもんだ・・・
秋葉大権現5 秋葉大権現6
せめて鍵くらいは掛けて欲しかった・・・これじゃぁ簡単に御開帳ですよ!・・・それにしてもやっつけ仕事だなぁ・・・

この平場は思ったよりスペースもあるし、結構な高台にあります・・・鎌倉随一の眺望といっても過言ではないでしょう!
視界を遮る木が無ければの話ですけど・・・
ホントに鎌倉の海岸線を見下ろせる絶好のポジションなんですよ!・・・木が無ければ(笑)
全部切り倒したら、人がいっぱい来るだろうなぁ・・・夕陽とかヤバそうだなぁ・・・
冗談抜きで仏法寺跡と対をなす眺望スポットになると思います!・・・もったいないなぁ・・・
秋葉大権現7 秋葉大権現参道脇道
文句いってもしょうがないですね・・・下にあるかながわの景勝50選が、あの状態で長年放置されている事を考えると、ココを展望地にしようなんて考えはこれっぽっちも無さそうですね・・・

帰りましょう・・・ついでにさっきの分岐も見て置きましょうか・・・
秋葉大権現参道脇道2 秋葉大権現参道脇道3
一応踏み跡はありますが、笹の繁茂が凄いです・・・ほとんど利用する人がいないんでしょう・・・
秋葉大権現参道脇道4 秋葉大権現参道脇道5
その理由はこーゆー事でした・・・私有地じゃあしょうがないですね・・・

光明寺のサイトには、
秋葉権現は火災盗難を防ぐ権現で光明寺域内鎮護の社です。
伝えによれば、当山三十三世深譽伝察上人が身を天狗に現じて当山を守護したと伝えられています。

という説明がありました・・・

手持ちに資料にはこうあります、
浄土宗大本山光明寺の火伏せの守護神であり、材木座や小坪の漁民にとっては水上交通安全の神。
『光明寺代々年代略記』によると正徳4年(1714)秋葉山本宮より勧請したのが始まりとされる。
秋葉山本宮は遠州の秋葉神社(静岡県周智郡春野町)。この社は火除け・水除けの神として知られる。
名物行事であった祭礼前夜のおかがり焚きは、遠くからは山全体が燃えている様に見えたというが、明治30年(1897)にとりやめになった。かつては光明寺境内に芝居小屋が立つほどににぎわったという祭礼も、現在では稚児行列と山上での読経だけが行なわれている。
(参照:かまくらの神社小辞典)

祭神は火之迦具土之大神・・・例祭は5月で、先頭に天狗、そしてお稚児さん達が続き、光明寺の山門から秋葉大権現まで練り歩きます・・・
この天狗は三尺坊なんでしょうか?・・・それとも光明寺33世の深譽伝察とやらなんでしょうか?
詳しい事は分かりませんが、取り敢えず例祭は現在も続いているみたいです・・・

言い伝えでは上人が80歳の時に天狗に姿を変え、天照山の頂上まで飛んで、
『我れ当山の火防の神となりて守護すべし』・・・といって姿を消したそうです・・・
その後、天空より『我は秋葉三尺坊大権現なり、吾を念ずる者には火の災いを逃れせしめ、願いある者はその願いを成就せしめ、各家無病息災ならしめん、生業繁盛し家栄え家内安全を守護せん』という声が響いたそうです・・・

天狗というと人に害を為す者ってイメージが強いんですけど、
秋葉山の『三尺坊』、大山の『伯耆坊』、富士山の『太郎坊』、高雄山の『内供坊』、比叡山の『法性坊』
筑波山の『法印坊』、鞍馬山の『僧正坊(鞍馬天狗)などなど、神として崇められている者もいます・・・
小坪の帰帆 小坪マリーナ
逗子マリーナを素通りして小坪漁港へ・・・逗子八景の一『小坪の帰帆』とあります・・・
自分は小坪マリーナの端っこからの眺めが好きです・・・
人がいないのでゆっくりできます・・・
自分は材木座のバニーで弁当を買って、ココでマッタリと景色を眺めながら食べたりしています・・・

最近小坪にもバニーがある事に気が付きました・・・
知らなかったぁ・・・でも材木座店の方がなんか好き!

若い頃は日焼けしに逗子マリーナへよく来たもんです!
逗子海岸は混んでますし、マリーナの堤防で十分です!
毎年真っ黒になってましたが、最近は海水浴なんてとても行く気になれません・・・滅っ茶疲れるよぉ・・・
次の日の事を考えてしまうと、腰が重くなります(笑)・・・寝ても疲れが取れないなんて、若い頃には考えらませんでしたけど、やっぱ人間って年を取るんですねぇ・・・
ゆうき食堂 なんだか腹が減って来たので、久し振りにゆうき食堂を訪れてみました・・・
休日は外の席も相変わらず混んでますけど、今日は時間も14:00過ぎですし店内に1組いるだけでした・・・

天気が良いし、折角なので外のテーブル席で食べる事にしました・・・自分ひとりだけ(笑)

刺身定食¥1.000也!
ココの刺身定食は結構当たり外れがありますが、何品かあってその中から好きな2品を選ぶシステムです!
今日はマグロと寒ダラにしてみました・・・う~ん・・・今日のタラは何だか妙に水っぽいなぁ(笑)
でも、このボリュームですから許せてしまいます・・・ブリにしとけばよかったかな?

もちろん小坪漁港の目の前ですから、新鮮な魚介がメインですけど、鳥とか豚のメニューもあるんですよねぇ・・・
何気に美味そうだし・・・魚もフライ系は当たり外れ無いかな・・・基本美味しいお店です!
今日はちょっと自分の選択ミス(笑)

何かスズメが2匹足元でウロチョロしてます・・・おこぼれに預かろうとしているんでしょうか?
『甘いな!貴様らにやる食糧は無いぜっ!』

ココ以外にも小坪には美味しい店が結構あるので、また別の機会に紹介させて頂こうと思います!

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おしまい
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