ブログ 清水寺ヶ谷タイトル
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泉ヶ谷にある浄光明寺の向かい側にはその昔、新清水寺(しんせいすいじ)という寺があったそうです・・・
北条政子が建てたとか色々といわれていますが宗旨未詳な物件です・・・
新清水寺の本尊は鉄観音で、頼朝の守護仏であったという話もあり、それは現在も場所を変えて存在しています・・・
文献による寺の位置の食い違い等々・・・その辺の事は【鉄ノ井】のページで書かせて頂きました・・・

新清水寺は既に廃寺で現在はありませんが、寺があったと思われる浄光明寺向かいの谷戸は清水寺ヶ谷と呼ばれています!・・・今回はこの谷戸を軽く探索してみようかと思います・・・
清水寺ヶ谷 清水寺ヶ谷2
浄光明寺向かいの細い道を入って行きます・・・ちょうど家の基礎工事の真っ最中で、ガテンな方々が一生懸命に鉄骨を運んでいました・・・ご苦労様です・・・学生の頃は自分も良くガテン系のバイトしてました・・・
力だけは人一倍ありましたから(笑)・・・人一倍・・・前から気になってたんですけど人一倍って数学的にちょっとおかしいですよね?・・・×1じゃぁどー考えても+アルファにならないし・・・

どーしょーもなく気になったので調べてみました・・・すると、倍には二種類あるという事が判明!
層倍という物があり、今現在自分達が普通に使っている物はどーも層倍というらしいです・・・

1倍=2層倍・・・倍はn+1倍という概念らしく、つまり人一倍を現代人の感覚に当て嵌めると人二倍って事になります!
倍は明治以前の日本では普通に使われていた様ですが、層倍の概念が入ってきてその過程で現在の倍に統一化された様ですね・・・
日本やアメリカなどの建物の階数表記は1(1階)、2(2階)・・・って感じですけど、ヨーロッパ等では0(1階)、1(2階)とずれている事と何となく似ていますね(笑)

スッキリした所で谷戸の奥へ向かいましょう!
入口から真っ直ぐ進んで行き、突き当りで右に90度曲がった先に階段があります・・・
清水寺ヶ谷3 階段の先は墓地になっていて現在の清水寺ヶ谷はココで行き止まりであります・・・
そして、やぐらがイッパイあります!わーい!

やっぱ鎌倉といえばやぐらですよねぇ~!
テンション上がります!・・・住みてぇ~!
やぐら造り体験講習とかないのかな?
造ってみてぇ~なぁ~やぐら・・・
何か墓場も工事中の様でした・・・
ウザイ時に来ちゃったのかな?・・・邪魔にならない様にサッサと見て帰ろ!

やぐら
は岩窟(イワクラ)から転化してそう呼ばれるようになったという話を聞きます・・・
様々な漢字が充てられますが、墓であるという概念から考えて矢倉は変じゃないか?・・・との説もあります!
まぁ・・・平仮名でいいじゃん・・・

鎌倉をテキトーに歩いていて古い時代の物を見ようと思っても中々難しいです・・・寺、神社の建築物なんか全然新しい物ばっかです・・・文化財指定を受けた仏像などは見る事さえ叶わない物もあります・・・
そんな中で中世の息吹を身近に感じる事の出来るやぐらは貴重な存在です!
テキトーに谷戸道を歩いていればすぐ見つかるので、その際はじっくりと鑑賞しましょう!・・・無料だし(笑)
清水寺ヶ谷のやぐら群 清水寺ヶ谷やぐら群2
柱穴があります・・・往時の姿が想像できますね・・・ちょっと手を加えればホントに住めそうです・・・
龕の中には五輪塔や墓石が置かれていました・・・もうちょっと大きくないとテレビが置けないですね(笑)
清水寺ヶ谷やぐら群3 清水寺ヶ谷やぐら群4
あそこには炊飯器と電子レンジを置こう・・・あっちのやぐらは冷蔵庫専用だな・・・
清水寺ヶ谷やぐら群5 清水寺ヶ谷やぐら群6
と思ったら満室ですな・・・残念・・・強制退去して頂かないと自分のプランが・・・
清水寺ヶ谷やぐら群8 清水寺ヶ谷やぐら群9
そして極め付けはコレです・・・凄ぇ!・・・置き放題だよコレ!どーしちゃったんですか?
まるで蜂の巣の様な・・・はたまた銭湯の脱衣所の様な・・・やっちまったなぁ・・・
ココまでクールポコ状態な物は見た事がありません・・・コレはちょっとやり過ぎでしょう(笑)

龕は納骨穴が一杯になった時の増設目的の場合や、仏像仏具などを安置して置く為に掘られる場合がほとんどと聞きますが・・・どんだけ増設してんのよぉ・・・新しくやぐら造った方がいいんじゃないか?
見てる分には楽しいからいいんですけどね・・・結構古そうな五輪塔もあります・・・興味深いですねぇ・・・
関係ないと思われる多くの石材等が置かれているのが少々残念ではあります・・・

中央に新しい墓石が置かれているけど、この一族に関係のあるやぐらなんでしょうか?
う~ん・・・もっとじっくり調べたいけど周りが墓場っていうのがなぁ・・・あんま長居したくない場所であります・・・
まぁ、やぐらも墓なんですけどね(笑)
冷泉為相墓裏のやぐら 左の写真は浄光明寺裏山の冷泉為相墓裏にあるやぐらであります・・・内部の造りがちょっと似ていますね・・・
色々な物が置けそうです!

なんで鎌倉にはやぐらが多いのか?
幕府が開かれると、鎌倉は政治の中心地として栄え、それに乗じて人口も増えて行きました・・・
もともと平地の少ない鎌倉ですから、とにかく人の住める場所を確保したいわけです・・・
墓なんかに土地を使ってはもったいない・・・そーゆーわけで市内に墓を造っちゃダメっていう決まり事が出来ました!
それで山中や市境等にやぐらが多く造られたと聞きます・・・

今も昔も鎌倉が抱える問題は同じの様ですね・・・でもそのやぐらを破壊して宅地造成を進めているってのも因果な物であります・・・貴重な物であっても観光資源として成り立たない物から削られて行くんでしょうね・・・
もう開発できる場所は地下しかありませんよ!・・・鎌倉巨大地下都市計画を進めましょう!
ウチの庭まで専用地下道造ってくれると助かるなぁ(笑)・・・でも津波が来たら終わりですね・・・

ある市議のHPを覗いた事がありますが、市長のあげ足ばっか取って『責任を取らなければならない』と連呼していましたが、彼らの責任って辞任すれば終わりですから楽でいいですよね・・・
高度経済成長から削り取られてきた歴史的財産・・・もう戻って来ませんよ・・・この責任はどーすんの?
ちまちまと人の粗探しなんかしてないで、市政がしくじったら全員切腹くらいの気持ちで一丸となって取り組んで欲しいものであります・・・

まぁ、政党なんて宗教みたいなもんですから宗派を超えて一丸とはなれないんですけどね・・・
議員の給料を最低賃金にしてみて、それでも働くぞって輩だけ残ればいい・・・
そういう人は本物だと思います!・・・ただのバカの可能性もありますけど(笑)

おしまい
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