|
以前から気になっていた場所があります・・・
墓地なんですが、大町方面から妾トンネルという通称を持つ細いトンネルを越え、東勝寺跡方面へ抜ける激下り坂の途中にそれはあります・・・
ポツンと・・・
パッと見で古そうな墓石が並んでいたので気になっていたんですが、何より背後の山腹に並んでいる無縫塔(卵塔)群・・・どーやってアソコまで行くんでしょうか? |
無縫塔ですから恐らく歴代住職の物でしょう・・・果たしてドコの寺の墓地なんでしょうか?
場所的に宝戒寺か妙隆寺かって感じでしょうか?・・・妙本寺の可能性もありますね・・・
もしかしたらもっと離れた場所にある寺の物かも知れません・・・
まぁ、行ってみれば全てが分かりますね・・・ |
|
|
イイ感じの墓塔や石仏が並んでいます・・・ある程度見て回りましたが、中世まで遡る物は無く、殆んどが江戸期の物の様でした・・・
道端でお婆さんが、ジィーっと自分の行動を怪訝そうに伺っていたので、あまり怪しい事は出来ませんでした・・・
既に十分怪しいか?(笑) |
|
|
奥まで行ってみると、無縫塔まで行く方法が分かりました!・・・斜面に普通に道があります!
でもちょっとキツそうな道です・・・左側の一画にも無縫塔を見つけたので、先にそっちを確認して置く事にしました! |
|
|
『圓頓宝戒寺歴代宝塔』と刻まれています・・・どーやらココは宝戒寺の墓地だった様です!
宝戒寺は正式には金龍山釈満院円頓宝戒寺といいます・・・長いですね(笑)
滅亡した北条氏の霊を弔う為、建武2年(1335)に後醍醐天皇が足利尊氏に命じて建てた寺です!
代々の北条執権邸があった場所に建てられました・・・開山の円観慧鎮は円頓大戒(金剛宝戒)と天台密教の道場として、戒壇院を置いたそうです・・・
この様な無縫塔群を見かけたら、ほぼ100%歴代住職の墓と認識して問題ないと思います・・・
もともとは禅宗と共に広まって行ったそうですが、近現代になってからは宗派に関係なく、住持の墓塔として無縫塔が使われる事が多くなった様です・・・
鎌倉で天台宗の寺というと、この宝戒寺と杉本寺だけしかありません! |
|
|
宝戒寺が禅宗であったという経緯はないので、上にある無縫塔群も古い物ではないという事になります・・・
見る前に分かってしまって少々ガッカリですが、折角ですから行って見ましょう! |
|
|
この道なんですが・・・かなり崩れている箇所があるので要注意です!
足を踏み外して落ちても余程の事が無ければ死ぬ事はないでしょうけど、骨は折れるかも知れません!
何より墓場で怪我したくないですよね?
そーいえば、墓場で怪我すると治りが遅いっていいますけど、あれは何か根拠があるんですかね? |
|
|
おおぉーーー、見事な廃れっぷりですねぇ・・・いいなぁ・・・
石仏は落葉に埋もれたり、草が巻き付いたり・・・ろくに掃除もされてない感じです・・・
まぁ、あの道ですから登って来るのも一苦労かとは思いますけど・・・ |
|
|
まるでゴミ捨て場の様な感じになっていますけど・・・いいんですかねコレ?
自分は忘れ去られて廃れた物が大好きなのでいいんですけど、管理している宝戒寺はどー思っているんだろう?
ちょっと酷い様な気もしますけど(笑) |
|
|
自分には石仏が何かを訴え掛けている様にも見えます・・・
あの立派な庫裡に停まっているベンツのSUV(1.000万はするで!)を見てから、自分の中で宝戒寺は煩悩丸出しの寺という位置付けになってしまいましたが、この有様を見て更に評価が下がってしまいました(笑)
以前自分は、お世話になっている寺の住職に、
『人は見た目じゃないっていうけど、それは詭弁で、実際は見た目がほぼ100%だからね・・・』
と諭された事があります・・・確かにその通りだと思いました・・・
関係が築かれて行くと内面も見えて来ますが、殆んどの場合は一見さんですよね・・・
チンピラが街を歩いていたら、『あぁ、チンピラがいるなぁ・・・』としか思いません!
何故チンピラになったのかという事情なんか知りません・・・知ろうとも思いませんよね?
お坊さんは目立つ職業ですから、ある程度は自重しなければならない思います!
あのベンツも譲り受けた物かも知れません・・・でもそんな事情なんか知りません!
『あぁ、高級車を乗り回す煩悩まみれのクソ坊主がココにもいたか・・・』としか思いません!
車が大好きで、倹約して金を貯めて買ったのかも知れません・・・でもそれもダメだと思います!
趣味の自由も無いなんて?・・・そーゆー職業だから仕方ありません・・・
税金など色んなトコロで優遇されているんですから、それくらいは我慢でしょ!
基本お坊さんは敬われるべき存在だと思いますし、そう振る舞うのが坊さんの務めでもあると思います!
必要以上にいい暮らしをしていると、それに比例して胡散臭さも上がる職業ですから(笑) |
|
|
放置された石仏の上にはデッカイ木があり、その根元には何やら札が掛かっていました・・・
ARM in 鎌倉 CP13 『透明になるまで!』
何なんでしょうコレ?・・・ちょっと恥ずかしい文句が書いてありますね(笑)
気になったんでちょっと調べてみましたが、Adventure Race Meeting in 鎌倉という催しがあった様です!
大々的な物ではなく少人数(30人未満)でアドベンチャーレースのレクチャーやミニレースを行った様ですね・・・
CPって何でしょう?・・・チェックポイントって意味でしょうか?
だとすると、ココでも走ったり何かしたんでしょうか?・・・思いっきり墓だぞおい!
まぁ、詳しい事は分かりませんが、怪我しない様にテキトーに透明になって風呂覗きでもして下さい!(笑) |
|
|
ココを走り抜けて行ったんでしょうか?・・・何かウケるなぁ(笑)・・・無縫塔の間をスラロームとかしたんでしょうか?
馬跳びかな? |
|
|
この石はイイ感じの障害物になりそうですね・・・奥に続く倒壊寸前の石塔群は第2スラローム地帯です!
ちなみにこの石塔群も宝永、享保、元文など、やはり江戸中期の物が多かったです・・・ |
|
|
道は一応奥へと続いています・・・しかし切り立った尾根道という感じで、落ちたら確実に怪我する高さです!
落葉も溜まっていてサンダルではちょっと心もとないので、今回はこれ以上の探索は諦めます・・・
戦略的撤退です(笑)・・・ちゃんと下調べを行って、またいつかリベンジしたいと思います! |
|
通報される前にさっさと退散しましょう!
墓荒らしって職業は、現代日本に於いてまだ存在するんでしょうか?・・・聞いた事ないな・・・
しかし、宝戒寺の墓地だったとは・・・
長年のモヤモヤはスッキリしましたけど、ちょっと当たり前過ぎて残念な気持ちもあります・・・
まぁ、今回は軽い気持ちで受けとめて置きましょう・・・ |
それよりも、お婆さんがまだ見てるよぉ・・・帰りしなに挨拶したらモロシカトされました(笑)
そんな怪しい者じゃないですって・・・ただちょっと普通の人より体が大きいので目立つだけですよ! |
より大きな地図で 気になる墓地 を表示 |
無縫塔の先の尾根道はそのまま祇園山ハイキングコースに繋がっているんでしょうか?
自分はこのハイキングコースの事はあまり知らないんですよ・・・2、3回しか歩いた事ないです!
短すぎて何かやる気がでないんですよねぇ(笑)
今度検証も兼ねてじっくりと歩いて見ないとダメですね・・・そのつもりで登れば意外と面白いかも知れません!
|
おまけ
|
今回は気になる墓地というテーマで話をさせて頂きましたが、鎌倉には気になる物・・・というか意味の分からない物件が沢山あります!・・・全部挙げていてはキリがないので、メジャーな所で鶴岡八幡宮の気になるトコロをちょっと紹介! |
|
|
皆さん一度は目にしていると思います・・・鶴岡八幡宮境内の南西端にある社・・・
横大路沿いにありますが、木々に埋もれていて、視界に入っても気付かない方も多いと思います! |
|
紅葉稲荷社という物件でありますが、見ての通りです!
手前には堀があり、正面以外は柵に囲われています!
どーやってお参りすればいいんでしょうか?(笑)
若者ならばジャンプで掘を飛び越えられるでしょうけど、老人にはちょっと厳しいんじゃないかな?
何でこんな建て方したんでしょうか?
つーか建てた時はこんなんじゃなかったんでしょうね・・・
こんなアホな事しませんよ!(笑)
拡幅工事やら何やらで現在の形になったんでしょう! |
このアホな稲荷社ですが、一度だけ例祭をやっている所へ遭遇した事があります!
その時の様子ですが、掘に板が架けられていました(笑)
何で橋を造らないんでしょうかねぇ?・・・コンクリート橋なら1日で完成すると思いますけど・・・
そうしないのは何か理由があるんでしょうか?・・・謎です・・・
東南端にある築山稲荷社同様に鶴岡八幡宮造営時に勧請された物と聞いた事がありますが、ちょっと気になりますよね?・・・縁起よりも、こーなった経緯の方に興味が湧いてくる物件です(笑)
鶴岡文庫になら色んな情報が転がっているかも知れませんね・・・
|
おしまい |